昔…私達、昭和世代の若い頃には、たいそう非科学的な物言いが、まかり通っていました。
曰く…稽古中に水を飲むな!下手をすると水が気管に入り、肺湿潤を起こして肋膜炎に成るぞ!
バーベルやダンベルなんか使って筋力トレイニングをすれば、筋肉は付くかも知れないが、そんなものは見せ掛けの硬い筋肉で柔軟性を欠き、役に立たない…等々。
今でも、合気道に試合が無く…文字通り〝試される場〟が無いのを良いことに〝合気道に力は全く必要無い〟とか〝なまじ力なんかが強いと、その力が邪魔をして、かえって技習得の妨げになる〟〝筋トレなんかやるのは百害有って一利無し…だ〟とか、無責任極まり無い事を言う人がおります。そんな事を言う人を信じてはなりません。筋肉を鍛えるのは武道家なら当然過ぎるほど当然の事…しっかりした筋肉は体幹を支え、整えるのに必須の要素です。
お相撲さんが幾らウェイト・トレイニングに励んでも、力士は力士…ボディー・ビルダーには成りません。それは柔道選手でも、ボクサーでも同じです。各々のスポーツの基本練習を怠らなければ、ウェイト・トレイニングは努力に見合う効果をもたらしてくれるものです。
力の無い人には〝力の抜き方〟が分かりにくいものです。本人は〝僕は全く力を入れておりませんよ〟等と得意顔ですが、技を受けてみるとガチガチ…思わず苦笑してしまう例が少なくないのです。
何も「力持ち」「筋肉ムキムキ」に成らなくて良いけれども、力の抜く為には力の〝ヌキシロ〟抜くだけの〝力の貯え〟が必要な事を理解しましょうね。