よく、合気道家は柔道家に勝てますか?…とか、合気道の技は空手家にも掛けられますか?…なんて聞いて来る人がいます。さらに、最強の武道、格闘技は何でしょう?…と云う質問も…。
私は元々柔道家ですから、合気道を学び始めた頃には「この合気道の体さばきは柔道にも応用できそうだ」とか「この合気道の技に入る前の相手の崩し方は柔道にも使えるな」とか、いろんな事を考えました。
まだ30才代でしたし、試合に勝つのが自分にとって大きなテーマでしたから。
実際に柔道の試合で合気道の理合や技が効果を発揮した事は少なくありません。
但し、あまり功利的な事は考えず、合気道は合気道、柔道は柔道…と、はっきり別のものだと認識した方が良いと思います。
空手には空手の良さがあり、柔道や合気道には各々の良さがあります。
そして、空手は柔道の代わりにはならないし…柔道は合気道の代わりにはならない…と云う事を知って頂きたく思います。
闘いの場面、場面で、空手の突き蹴りが有効なときもあろうし、柔道の豪快な投げ技がきめやすい場合もあるでしょう。
或いはきめ細かな合気道の関節技が効力を発揮する状況もあるでしょう。
乱暴な例ですが、包丁でも、金槌でも使い方次第で殺傷能力を持つ武器になり得ます。
だからといって、金槌は包丁の代わりにはならないし、包丁が金槌の代わりにならない事は誰にでも分かる話です。
金槌で料理は作れないし、包丁で大工仕事はできませんからね。
物事とは、そう云うものです。
万能の武道なんてありません。ましてや、科学技術の発達した現代社会に於いては。
堅苦しく考えず、先ずは趣味として合気道を学んでみて下さい。